令和 4 年度 第 1 次試験問題 経営情報システム 第十八問 解答と解説

解答

 

5.

 

解説

IT サービスマネジメントです。なかなか勉強が抜けがちなところです。問題文から学んでいきましょう。

 

1.COSO は、IT サービスマネジメントのベストプラクティス集である。

COSO は、Committee oSponsoring Organizations of the Treadway Commissionの頭文字を取った略称です。企業の不正行為に対抗するための共同イニシアチブです。いわば、内部統制のフレームワークですね。よって、説明は誤りです。

 

トレッドウェイ委員会支援組織委員会 

トレッドウェイ委員会支援組織委員会(とれっどうぇいいいんかいしえんそしきいいんかい、Committee oSponsoring Organizations of the Treadway Commission、COSO)は、企業の不正行為に対抗するための共同イニシアチブである。これは、組織統治、ビジネス倫理、内部統制、ビジネスリスクマネジメント、不正行為および財務報告などの関連事項について、経営幹部や政府機関を指導することを目的として、アメリカ合衆国で設立された。COSOは、企業や組織が自社の統制システムを評価できる共通の内部統制モデルを確立している。COSOは、米国公認会計士協会(AICPA)、米国会計学会(AAA)、財務管理者協会(FEI)、内部監査人協会(IIA)、管理会計士協会(IMA)の5つの組織の支援を受けている。

組織概要

COSOは、不正な財務報告に関する国家委員会(英語National Fraudulent Financial Information Commissionトレッドウェイ委員会)を支援するために1985年に設立された。元々トレッドウェイ委員会は、米国に本拠地を置く5つの主要な専門会計団体や研究機関、すなわち米国公認会計士協会(AICPA)・米国会計学会(AAA)・財務管理者協会(FEI)・内部監査人協会(IIA)・管理会計士協会(IMA)がスポンサーとなり、共同で資金を提供していた。トレッドウェイ委員会は、委員会の支援組織が協力して内部統制に関する統合的な指針を策定するよう勧告した。 これら5つの組織は、トレッドウェイ委員会支援組織委員会と現在呼ばれる組織を形成した。

トレッドウェイ委員会の初代委員長は、ペイン・ウェバー社のエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼ゼネラル・カウンセルであり、元証券取引委員会委員であった、ジェームズ・C・トレッドウェイ・ジュニアである。 このことは、委員会の通称「トレッドウェイ委員会」の所以となっている。 Robert B. Hirth、Jr。、2013年6月1日にCOSO委員長に就任した。彼は4年半の間、その地位を保持した。20182月1日Paul.J.Sobel がCOSOの新委員長に就任した。

 

『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2021年3月7日 (日) 18:24 UTC

ja.wikipedia.org

 

 

 

2.IT サービスマネジメントシステムの構築に経営者が深く関与することは、避けた方が良い。

 ITサービスマネジメントシステムは、ITSMS と略して呼ばれることも多いです。

全てを上げませんが、ポイントとして以下のようなことが挙げられます。

  • 経営者が深くかかわること
  • KPIを設定すること。
  • プロセスアプローチを行う

ということで、経営者が深く関与しなければいけません。誤りです。

 

3.IT サービスマネジメントシステムの認証を受けると P マークを取得できる。

Pマークっていうのは、「プライバシーマーク」のことです。 個人情報を取り扱う企業に対して、個人情報の取り扱いの安全性について評価し、認定する仕組みです。ということで、ITサービスマネジメントシステムとは関係がありません。誤りです。

 

4.IT サービスマネジメントにおけるインシデントとは、顧客情報の流出によってセキュリティ上の脅威となる事象のことをいう。

インシデントというのは、サービスが停止してしまうなど、予期しないトラブルの事実を、記録し管理をインシデントという単位で行います。

目的としては過去に起こったインシデントから、被害を最小限におさえていくことです。顧客情報の流出も、確かにインシデントのひとつではあります。しかし、それだけがインシデントではありませんので、誤りです。 

 

 

5.SLA は、サービス内容およびサービス目標値に関するサービス提供者と顧客間の合意である。

SLAとはService Level Argreementの略称です。その名の通り、サービス提供者と顧客の間で結ばれる、サービス水準の合意となります。説明の通りですね。これが、正解となります。

 

サービス水準合意 

サービス水準合意 (サービスすいじゅんごうい、:Service Level Agreement, SLA) とは、サービス提供者顧客の間で結ばれるサービス水準に関する合意である。サービスレベル契約と言われることもある。サービスの特定の要素 (品質、可用性、責任) について、サービス提供者とユーザーの間で合意する。SLAに含まれる最も一般的な要素は、契約で合意されたとおりにサービスを顧客に提供するという点である。

通信サービスコンピュータアプリケーション・サービスなどで、サービスの定義、内容、範囲、品質、達成目標、稼働率などを記述する。SLAでは平均故障間隔(MTBF)、平均修復時間(MTTR)などを技術的に定義し、障害報告やクレジットの支払い、責任をもって監視するさまざまなデータレートの報告に責任がある当事者を特定する。

サービス水準に関する仕様を記述したものをサービス水準仕様 (Service Level Specification, SLS) という。

 

 

『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2022年12月24日 (土) 06:53 UTC

ja.wikipedia.org

 

 

以上より、5が正解となります。